天草南蛮柿

「天草では、イチジクのことを南蛮柿と呼ぶんですね。
今、いただいた夕食の献立のデザートに
『南蛮柿のコンポート』と書いてあるから何のことだろうと思って、
係りの人に聞いたらイチジクっていうじゃない。
無花菓って書くことは知っていたけれども、
南蛮柿って書くのは初めて知ったわ」

夕食から戻られ、バーに立ち寄られたお客様が
支配人の中川とカウンター越しに会話を楽しまれている。

中川は、
「天草では、キリスト教が伝来した頃に、
ヨーロッパの宣教師からイチジクはもたらされたものと伝えられておりまして、
その言い伝えから南蛮柿と呼ぶようになったと聞いています。
明治期以降、禁教令が解かれて以降は、
フランスの宣教師が来られるようになりましたが、
﨑津教会に赴任されたハルプ神父様は、
じゃがいもやクレソンを伝えて下さいました。
じゃがいもは、せんだご汁として今も天草の家庭料理としてポピュラーですし、
クレソンは天草各地で自生していて
最初は胃腸薬として教えていただいたそうですよ。
クレソンのことは天草では『西洋セリ』と呼んでいます。
きっとセリのように川辺に自生するからでしょうね」

「あら、今日行った大江教会の神父様も
フランスから来られたという説明をうけましたよ」

「そうです。ガルニエ神父様もフランスから来られて
大江の地で亡くなりました。
その頃、まだ15,6歳のフランスの神学校で学んだ宣教師が
世界各地に派遣されたらしいのですが、
その半数は、航海途中に亡くなられたそうです。
そして、それぞれの赴任地か
ら一生フランスに帰ることなく亡くなられていたそうです」

「天草って独特の奥深い歴史があるみたいね。また、来てみたいわ」

「ちょうど今、天草南蛮柿フェアというのを
市内のお菓子屋さんでやってますから
明日、イルカウオッチングの後にでも行かれてみたらいかがでしょう」

「そうね、何軒か回ってみようかしら」

天草での数百年以前の出来事が
今なお、私たち天草人の生活を潤してくれていることが私には感動的だった。
天草に生まれた私は、天草を表現した宿をつくることができて、
そこに全国からお客様がお越しくださる。
こんな幸せ者はそういないのではなかろうか。

感謝だ!!

 

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↑五足のくつで出しているデザート「南蛮柿コンポート」

 

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↑ケーキショップ『維新の蔵』の南蛮柿ロールケーキ

 

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↑黒瀬製菓舗へお彼岸のお菓子を買いに行った。南蛮柿フェアでにぎわっていった

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↑黒瀬製菓舗の南蛮柿入りどら焼。どら焼きは母の好物だった

 

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↑天草の中心部にあるケーキ屋「季の実」の南蛮柿入りのバスク

 

 

 

 
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長崎へ その3.ター坊との楽しい時間

 

「ほんとにうまい寿司だった。大満足!」
と、私が言うとター坊は、
「今度は家族で来てよ。席は4つしかないけど、どうにかなるど」
と言ってくれた。
久々の従弟との楽しい時間だった。

少しひんやりとした秋の気候が心地よく、
せっかく長崎へ来たのだから、
ちゃんぽんを食べて帰ろうと思い、中華街へ行った。
コクのある長崎ちゃんぽんでお腹を満たした後、
市内中心部を少し散歩した。

私が幼い頃は、天草で放映されるテレビは長崎の放送局からだったし、
中学生時代に熱中した深夜放送のラジオも長崎放送だった。
だから、アーケード街を歩いていると、
コマーシャルで聞き覚えのある店名ばかりで懐かしかった。

その後、タクシーに乗り、行先を茂木港と伝えると、
運転手さんは「旧道で行ってよかですか」と言う。
「よかですよ」と伝えた途端、運転手さんはアクセルを踏み込み、
横幅が車一台分しかない急な坂道を思いっ切り登り始めた。
途中、お尻がムズムズするようなスリルを味わいながら私が、
「この道は、よその人は運転できないでしょうね」と言うと、
「長崎市内の道路の6割は坂道なんですよ。慣れないと大変ですね」
お陰で20分ほどの道のりを退屈せずに済んだ。

茂木港の乗船券売り場へ行くと、昨日の悪夢がまた甦った。
係りの今度はちょっと若い人が
「どっちですか」と私に尋ねてきた
。私は今回は、はっきりと「シルバーではないです」と答えた。
この珍事を笑いながら絆号に乗船し、僅か40分の船旅を楽しんだ。

だんだんと近づいてくる美しい富岡城を眺めながら、
一足早い秋の行楽を楽しめたことに心から満足した。

 

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↑ヒロ坊(私)、タケ坊(弟)、ター坊(いとこ)と
今も子ども時代と変わらず、互いにそう呼び合っている

 

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↑上の写真のヒロ坊は、こんなに大きくなりました!

 

 

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↑茂木港では地域おこしか、海鮮物や野菜がたくさん売られていた。
どれも新鮮でおいしそうだった

 

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↑待合所ではそうめんを食べる人が!
おいしそうだったなあ

 

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↑この男性からも「どちらですか?」の衝撃の質問が!
ター坊の寿司のおかげで今朝は写真を撮る心の余裕があった。
でもきっと少しでもお得になるようにとの
親切心から言ってくれたんだろうと思った。

 
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長崎へ その2.寿司 好 (すしよし)

長崎の叔母の仏壇に手を合わせた後、
挨拶も早々に従弟で同じ年のター坊は、
私を自身の店『寿司好』のカウンターに導き入れてくれた。
まずは、エビスビールを一杯。

『寿司好』は、
長崎近郊の小江原ニュータウンのひっそりとした住宅街の中に佇む名店だ。
カウンター席わずか4席。
地元のお客様の支持は厚く、出前にも対応している。

「東京のお寿司屋さんの香りがする。
九州の寿司屋でこの香りのするところはなかばい。
もう開店してから何年たった?」

「24年ばい。ずーっと現役でおりたかばってん、
こういった小魚ば扱いきらんごつなったら終わりやろうね」

ター坊が握る準備を始めると、傍らにいた奥さんのクニ子さんが、
「あら、つまみからじゃなかと」と言ったが、
ター坊は、「ヒロ坊は、握りば食べに来たとやもん」と言って、
さっそく子イカを握り始めた。
次は、メダカガレイ。
カウンター越しにうまい寿司が次々と出てくる。

3匹の真子ののった握りは、最高だった。
「これが一週間寝かせた真子。これは、今日揚がった真子。
くらべてみて。全然違う握りになるど?」
確かに。私は、酒を飲みながら出された握り寿司を完食した。

その間、懐かしい幼い頃の話に花が咲いた。
亡き叔母の思い出を語り合い、
初盆参りの目的が果たされたようで、とても心地良かった。

 

 

 

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↑長崎と天草の間の海にはこんな小さなイカがたくさんいる。
魚は切り身ではなく、一匹で完結するものは実にうまい。
真子もそうだが、子イカもこれだけで寿司のネタになるから旨い。
小さな魚の醍醐味だ

 

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↑メダカカレイ
小魚の魅力は寿司ネタにすると絶品であること。
長崎~天草の海には大味の大きな魚以外に小魚がたくさんいる。
だからイルカも昔から定住している。世界にほかにない海だ。
天草に生まれて良かった。
長崎に寿司職人のいとこがいて良かった

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↑小魚ほど手がかかる。いとこのター坊の仕事ぶりに感動した。

 

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↑驚かれるかもしれないが、生で皮つきのレンコ鯛の寿司

 

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↑真子が三切れのっている。言うまでもなく絶品

 

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↑奥が一週間寝かせた真子。手前が今日獲れた真子。
交互に何貫も食べた。
今日の富岡港であったことが、この真子のおかげで吹き飛んだ!

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↑天然と養殖の差を激しく感じるのはエビなのかもしれない。

 

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↑当然、近海もの!!!

 

 

 

 

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長崎へ その1.富岡港での衝撃的な出来事

京都の歯科医で、旅行作家の柏井先生は、
何度か長崎の茂木港から天草の富岡港まで船で来られた。

「五足の靴の一行の気分を味わいたくてね」と言われた後、
こんな質問をされたことがあった。

「船上のお客さんは、何の目的の方たちだろう。
観光にもビジネスにも見えない、独特の雰囲気があるのだが」

私は、答えた。
「法事ではないでしょうか。昭和41年に天草五橋ができて、
熊本との交流が活発になる以前は、
天草の人たちの進学や就職、結婚などは長崎との交流が盛んでした。
だから、今でも親戚の交流は法事などで微かに残っているのです」

こんな会話を先生としたなあ、と思い出しながら、
私は、今夏、長崎の叔母の初盆参りに行けなかったので、
一泊で出かけることにした。

富岡港の乗船券発売所で「一人です」と伝えると、
「どっちですか」と初老の係りの人が私に問い返してきた。
「大人です」と言いながら2,000円を渡すと、200円お釣りをくれた。

そして、真顔で
「シルバー割引で、1,800円です」と言うではないか!

私は、笑いながら、
「そんなに見えますか。まだ、54歳ですよ」と言うと、
係りの人は「えっ、私の息子と同じ年ですか!」と、
素っ頓狂な声を出して驚いていた。

そして、こう言って追い討ちをかけてきた。

「苓北町は、今日、敬老の日ですけん、
受付に行けば、祝い餅ばやらすですよ」

笑う以外の反応はできなかった。
船に乗り込んでからも、この驚くべき出来事が頭を離れなかった。
私は、この忌まわしい出来事を必死で忘れようと叔母の息子で、
私と同じ年のター坊が握る寿司のことばかり考えようとした。
うまい真子の握りのことだけを必死に考えた。

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↑天草の富岡港と長崎の茂木港を45分で結ぶ高速船

 

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↑衝撃的な出来事はこの待合所であった

 

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↑65歳以上はシルバー割引で1,800円と書かれている。
しかも年齢を確認できる証明書をご提示くださいとあるのに
証明書なしで200円のお釣りをくれるなんて・・・

 

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↑苓北汽船の方はみんな笑顔で親切だった。
見た目ではなく、親切すぎて割引してくれたのかもしれない、
などと勝手に妄想をして、あのことを忘れようとした。
そういえば、何度も「足元をお気をつけください」と言われたような…

 

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↑この大きな船は熊本県唯一の水産科(天草拓心高校)の実習船「熊本丸」
富岡港のシンボルだ

 

 

 
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台風の効用

25年ほど前になるが、台風がまったく来ない年があった。
その翌年の春先、とても珍しいことだが、
天草保健所管内で食中毒が発生した。
その新聞記事を見た母が、言った。

「これは、去年、台風の来んだったけんばい。
台風は、洗濯機のごつ海底から撹拌して海のなかをあらってくれるけんね。
そして、たしか中国の揚子江沿いの地域で大洪水の起きて、
いろんな汚物の流れて来て
東シナ海が汚染されとったていうニュースもありよったけん、
これも原因のひとつじゃなかろうか」

たしかに、揚子江が氾濫し、
下水が整備されていない中国の村々から汚物が流れ出し、
東シナ海に漂っているというニュースを私も見た記憶があった。

そのときの食中毒の原因について公式な見解が発表されたわけではないので、
確かなことはいえないが、
このときの母の見立てはあながち間違ってはいないような気がした。

それ以来、私は台風にも効用があるのだと思うようになった。

旅館業者にとって台風はじめ、
地震や豪雨などは、ほどほど勘弁願いたい、と思うものであるが、
何事にも効用がある、いや起きたことをきっかけにして
心をプラスに転じようとすることが知恵の源なのであろう。

 

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↑先日の台風18号が通過したあと、9月17日の夕日。
夕日や空の美しさも台風の効用のひとつだと思う。

 

 
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台風報道

台風18号も、実はたいしたことはないだろう、
と私は経験上、思っていた。
ここ20数年、天草には大きい台風は来ていない。

意外に思われるかもしれないが、
台風は、天草直撃の進路予想のときは、ちょっと風が吹く程度で終わる。

そこで思うのだが、テレビの台風予想図の書き方を
もう少し工夫を凝らしたほうがよくはないだろうか。
そうしないと「オオカミ少年」の話通りの事態が起こりかねないと思うのだが。

今朝も天草の牛深港からの実況を、
ヘルメットをかぶった男性が大声で、
「大変だあ」と言う感じでテレビ放送していたが、
彼の周りを見渡すと、風の吹く様子も雨も映っていない。

今年の一つ前の台風の実況のときは、
「だんだんと海の水もこちら側へ増えてきました」とレポーターが言っていたが、
それは潮が満ちてきただけのことで、
台風の勢力が増したためではなかった。

もしかしたら、お客様方も、台風の進路などについて
専門家並みの知識と分析力を持たれているのかもしれない。
先日からの台風18号九州直撃報道にも関わらず、
五足のくつも伊賀屋も公共の交通機関を使う必要のない、
つまり車で来ることのできるお客様は何組か泊まられている。
ありがたいことだー

昔は、天草は台風銀座とも呼ばれ、台風の予報が出ると、
何日も前からベニヤ板を窓枠に打ち付けたりしていた。
当時は、南西の方向から天草沖を通り、
朝鮮半島へ抜けていく進路の台風が多かった。
この進路の場合、反時計回りの風の力が強く、
風速70メートルという途轍もない風が吹いていた。
だが、どういうわけか、ここ20数年、この進路の台風は来ていない。

そういえば、昔は、台風が来るときは、ロウソクや、懐中電灯を準備していた。
停電していたからだ。
だから、伊賀屋では両親と姉、弟と私の5人で、早めの夕食をとり、
台風に備えていた。

あの頃の家族皆一緒にいることの安心感。
幸福感。
親密感。

私は、今でも台風の報道に接すると、
心のどこかに温かい、人生で一番大事なものに触れた感じがする。

 

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↑今日9月17日、午後3時30分、ヴィラCのカフェテラス。
今朝の大雨はやみ、15時にはこんなに晴れていた。
こういう天気の夕日は実に美しい。夕暮れが楽しみだ

 

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↑遊歩道カフェから望む東シナ海
すでにチェックインされたお客様が気持ちよさそうに過ごされていた

 

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↑数十年前、南西の方向から天草沖を通り、
朝鮮半島へ抜けていく台風が通った際は、
海は荒れ狂い、恐ろし瀬の岩まで潮をかぶっていた

 

 
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増価主義

めっきり天草も秋めいてきた。
朝晩はとても涼しい。

ところで昨年、五足のくつC棟の全客室の床暖房工事を行った。
おかげで、お客様からはとても好評を得ている。
「今年は、ますます快適に過ごせましたよ」
と、常連のお客様に言われると、とても嬉しい。

五足のくつをつくる準備をしていたころに、
箱根富士屋ホテルの山口祐二さんがこんなことを言われていた。

「そろそろ日本の旅館、ホテルもスクラップアンドビルドから脱却して、
増価主義に徹する必要があるのではないか。
オープンしたときが価値の絶頂ではなくて、
オープンして5年経ち、10年経って、だんだんと価値を増していく、
そんな経営が必要になるのではないか。
ヨーロッパの田舎にある小さなホテルたちのように」

五足のくつが開業した頃は、赤土を隠すために草を植えたり、
古木のような樹を選んで植えたりしていた。
古い貫禄のある旅館がひっそりと佇んでいる風情を急いで作ろうとしていたのだろう。
五足のくつのレストラン邪宗門からの景色がグリーン一色になるように
木をいくら植えても、思い通りにはならず、やはり15年の歳月が必要だった。
コレジオの前に植えたクスノキもこの地に根付いて堂々と生命力を謳歌している。
五足のくつもこの森のように、ますますその魅力を増していければと思う。

 

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↑五足のくつ コレジオ 15年経って森になった

 

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↑レストラン邪宗門からの風景

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↑苔むした小道

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↑苔が生えた石を見ると、それだけでとてもうれしい

 
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藤本の夜食

旅館伊賀屋の温泉に浸かって茶の間へ行くと、
なにやら厨房からいい匂いが漂ってきた。

調理若手の藤本がニヤニヤしながら丼ぶりモノを口に運ぼうとしていた。
「料理長にはまだ言ってないんだが、昨日、お腹が空いて、
フィッシュソーセージを焼いてくれないか、と料理長にお願いしたら
すごくおいしいソーセージオムレツを作ってくれたったい。
そこで考えたのが、このブログで五足のくつの料理長の
簡単お勧めレシピのようなものを紹介できないかなって思ってね」

「ああ、それはいいですねえ。
僕らも勉強になりますから、ぜひやりましょう」と藤本は言ってくれた。

「今日のこのどんぶりは何?」
と湯気が上がるどんぶりを指さして問うと、藤本はうれしそうに話してくれた。

「まず卵をフライパンで炒めていったん上げた後に、
昆布だしと味醂と薄口醬油をフライパンであたためて、
それに食欲がでるようにごま油を加えたツユのなかに
さっきの卵をくぐらせてごはんにかけました。
ポイントは、薄味にすることですかね」

とてもうまそうに自分の作ったどんぶりを食べる藤本を見ながら、
おいしいものを食べているときは、
人は極楽を味わっているのだろうな、と思った。

 

 

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↑幸せそうな藤本。極楽を堪能中!

 

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↑藤本作の卵丼。藤本は料理が好きで実家に帰るたびに家族のために夕飯を作っているそう。
目指せ!未来の巨匠!!!

 

 

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熊本の堤酒店

熊本市内へ行ったときは、0次会で必ず堤酒店に寄る。

いわゆる角打ちで、立ち飲み屋さんである。
もうかれこれ8年近く通わせてもらっている。
熊本ホテルキャッスルの裏なので、
パーティに呼ばれた時などにちょっとひっかけて行こう、
ということがきっかけで通うようになった。

通い始めると、集ってくるお客さんが言い方ばかりで、
いつも楽しく過ごさせてもらっている。
また、角打ち屋としては珍しく、グルメコミック誌や、
新聞テレビで紹介されることも多くなり、県外のお客さんも最近は多い。

私が今日、紹介したいのは吉岡さんという方だ。

この方は仕事も退職されて、年齢も80歳近いのだが、
私にお近づきの印にと、名刺を下さった。
その名刺の肩書が実にユニークだ。

熊本市中央区城東町住民なのである。

「面白い名刺ですねえ」と、私が言うと、
吉岡さんは、
「もうこれしか自分を規定するものが残っていないんですよ」と、言われた。

何日か前にお会いした時は、
「私は、幼い頃、韓国で育ちました。
韓国とは言っても、当時は、戦時中なので、日本ですけどね。
日本の敗北が決まったときは、
父が帆掛け船をチャーターして日本に帰ってきたんです。
それから数十年、自分が育った町をもう一度、見てみたい、と思っていましたら、
先週、ある平和団体に招かれて、ソウルへ行ってきました。
懐かしかった」と言う頃は、結構酔われていた。

「その平和団体は、世界平和の基本は、
隣の人と楽しく過ごすことがすべてと言われるんです。
素晴らしいじゃないですか。
私も山﨑さんもこうやって楽しく酒を飲んでいる。
これこそ平和運動ですなあ」

久しぶりの日本だから、今日は日本酒を飲みますと言われていた吉岡さんは、
まったくつまみをとらずに、また、会いましょうと言って帰られた。
足はフラフラだったが、顔は輝いていた。

9月になってすっかり秋めいてきたので、おでんを注文した。
もちろん、馬のアキレス腱である。

 

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↑堤酒店で日本酒を楽しそうに飲んでいる吉岡さん

 

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↑写真を撮らせてください!と言ったら
とても喜んでくれた吉岡さん

 

 

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十二の宿 『石亭』

先日、広島廿日市の石亭にて
「世界宿文化研究学会 十二の宿」の会合が開催された。

ちょっと早めに広島駅に着いたので、宮島へ渡り、厳島神社を参拝した。
平日だったが、外国人観光客で島中が溢れていた。
主に欧米の観光客のゆったりと観光を楽しむ姿が
荘厳な厳島神社を取り巻く環境と妙にマッチしていた。
一時間ほどだったが、充分楽しんだ。

石亭は、あなごめしうえのの経営であるので、
宮島口前のそのお店でビールをいただきながら迎えの車を待った。
すでに夕方近くであったが、店内は満席で、
あなごめしの根強いファンがいることがわかった。

石亭には、すでに十二の宿のメンバーが到着していた。

今回の出席旅館は、以下の通り。
宮浜温泉石亭、有馬温泉御所坊、草津温泉つつじ亭、山代温泉あらや滔々庵、
野沢温泉住吉屋、京都西富屋要庵、唐津洋々閣、湯布院亀の井別荘、そして天草下田温泉五足のくつ。

ちょっと真剣な会議を行い、食事の準備の間、ラウンジでビールを飲んだ。
石亭の主人上野さんの弟の近藤さんが、
先週の「旅サラダ」を見てくれていたらしく、
「伊勢えびフライは、どういう発想で生まれたのですか」と、声をかけてくれた。

「天草は食材が豊富過ぎて、
どうしても料理を提供する側の発想が貧困になりがちだから、
積極的にいろんなことをやろうと思いましてね」

十二の宿の懇親会では、皆、アルコールをたくさん飲むが、
私は、上野さんの心配りにホント助けられた。
ビールにしろ、ワインにしろ、ボトルを飲み切ったことを確認後、
中居さんに「おかわり一本持ってきてください」と注文するのである。
つまり、手元にアルコールが溢れかえった状態にはないので、
自然と食事の箸が進み、最後までほろ酔い程度で、酔っぱらうことがなかった。
楽しい食事会だった。

翌朝も気持ちよく温泉と朝ごはんをいただいて帰路についた。

さすが、上野さんは、私などとは違い、
人への心配りが実によくできる方である。
私にとって久しぶりの広島旅行を堪能することができ、
石亭ご主人の上野さんには心から感謝だ。

 

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↑名物「あなごめし」を宿主自らよそってくれた上野さん。
右は有馬温泉御所坊の金井さん。
良い撮れた写真だなあ、今回の旅の写真で一番のお気に入り。

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↑↓十二の宿の懇親会はいつも和気藹々。
同じ志を持つもの同士の集まりは楽しい

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↑JRのフェリーから厳島神社の鳥居をのぞむ。
神社が見えてくるとみんなが同じ方に集まった。
船が傾きはしないのかなあと思いながら撮った写真。
そんなことはないのだろうだが・・・

 

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↑宮島にて。鹿と外国人の表情と色彩がマッチしているなあと思いながら
撮影した一枚

 

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↑厳島神社と西洋人は合う。
なぜなんだろう?

 

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↑宮島の地ビールを宮島唯一のセブンイレブンで購入した。
470円!

 

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↑↓あなごめし うえのには、昔の広告が店内に飾られていた。
昔の広告物って魅力的だなあ。
もう現役として戦っていないからだろうか

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