コロナⅢ

コロナ騒ぎで時間感覚が変になっている。
騒動前の頃が、はるか昔話になっているのは、とても不思議なことだ。
騒動以来、一日一日、濃い時間を過ごしてきたからだろうか。
だから、おそらく時間的には不確かながら、
7、8年くらい前から、ここ数年、絶景ブームというのが続いてきたことも、
どこか違う世界での出来事のように思える。

当時(!)、本屋さんの店頭には、
世界の絶景写真集などがうず高く積まれ、テレビでも、日本国内のみならず、
アフリカや南米などの絶景を紹介する番組が多く放映されてきた。
私は、この絶景を求める消費者の心理は、自己を啓発し、
自己実現を外に求める人の心理とシンクロしていたのだろう、と思っている。
実際、本屋さんの店頭の絶景写真集の横には、
それに劣らず、いわゆる成功本が多く並べられていたし、
テレビの絶景番組の裏では、銀行や、法曹界や、医学界や、
航空業界でのエリートの活躍する番組が多く放映されていたからだ。

広い広い平原の彼方や、海原の向こうに獲物を見つけ、それを捕らえ、食む。
我々人類に伝えられた狩猟の民としてのDNAが、
疼き、発露されていたのだろう、と言ってもいいと思う。

いずれにしても、このブームを支えていたのは、
安定した世界経済、日本経済であったことに異論をはさむ人はいないだろう。

話は変わるが、一昨年、私は、船井総研が主催する旅館セミナーに出席した。
隣の席に座る品のいい若い経営者と、名刺交換したのだが、
差し出された名刺を拝見して、私は、「おう」と唸り、少しのけぞった。
マスコミには登場しないが、長年、高稼働を維持する伝説の、
と枕詞をつけたくなるほどの名旅館の御曹司だったからである。

「父の時代は順調にきましたが、やはり時代の流れを知る必要を感じて、
今日は出席しました」と言う。

旅館創業者というのは、頑固である。
自分の作品と向き合う姿は、職人のそれとどこか似ているかもしれない。
しかし、二代目になると、
充分すぎる教育環境に身を置き、知識や教養も身に着けて、
とてもソフトな語り口の経営者が多い。
彼も、そのタイプのようだった。
さっそく、セミナー後に一杯行こう、と誘った。

↑天草の絶景スポット『西平椿公園』

↑西平椿公園のアコウの木。映画「天空の城ラピュタ」に出て来る木のようだとされ「ラピュタの木」と呼ばれている

↑そこでお弁当を食べる私、山﨑博文「あ~、幸せ!」

 

 

 

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