What a wonderful world !

昔の梅雨は、毎日のように雨が降っていたように思う。

小学生の私は、シトシト降る雨の音を聞きながら、
もうこのままこの雨は止まないのではないか、
と絶望感のようなものさえ抱いた経験がある。
だから、サマセット・モームが、
雨季のラッフルズホテルのバーで、
来る日も来る日も雨の音を聞きながら酒を飲む姿に共感したし、
ガルシア・マルケスの小説、
雨が降り始めてもう何十年たつだろう、
というような一節にも笑いながら頷くことができた。

ところで、五足のくつのAゾーンは、
雨の降る音を部屋の中で楽しめるようにと、
客室棟の雨樋をわざとつけなかった。

もう20年くらい前のことである。
私は、五足のくつができる前の山のなかに一人いた。
小雨が降っていた。
その音に聞き入るうち、懐かしい思い出が甦ってきた。
それは幼いころの夏休みだった。
私は、姉や弟とともに母の実家に長期間、あずけられた。
そこは、天草の山のなかの一軒家であった。
ある朝、シトシト降る雨が
土の上の水たまりを軽く打つ音の繰り返しを布団のなかで聞きながら、
私は、うっとりとしていた。
その時は、絶望感どころか、
この心地よさが永遠に続いてくれるようにと願ったのだ。

五足のくつでは、50年に一度ともいわれる
この数日間の大雨にもかかわらず、
多くのお客様にお泊りいただいた。

一昨日の7月3日は、
「味の宿」の総会出席のために羽田空港に到着したが、
雨が心配になり、天草にトンボ返りした。
五足のくつに帰ると、さらに強い雨が降るという予報にもかかわらず、
職場のご旅行を楽しまれる方々がいらっしゃった。
こちらのお客様方の夕食の時間には、
予報に反して強烈な太陽が輝いていた。
まぶしくて直視できないほどだった。
綺麗な夕日さえも楽しめた。
さらに南の空には虹が懸かっていた。
なんて素晴らしい世界だろう。

 

 

↑大雨警報に反して天草は夕方から晴れ!神々しい夕日を見ることができた

↑振り返ると山側には虹が!

 

 

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